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『歴史評論』編集長つぶやきブログ(編集後記より)

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特集「災害と都市の比較史」によせて

 宮城県角田市で保育園の園長をなさっている方から、東日本大震災の体験談を直接うかがったことがあります。地震発生時にその方は、文字通り波打つ田畑を見て、琵琶湖のあたりで日本列島が裂けてしまった、と本気で思ったそうです。地震発生のメカニズムがかなりの程度明らかにされ、震度やらマグニチュードやらといった形で地震の規模が客観的に説明できる現代においてすら、人は大災害の際にこんなことを思い描いてしまうのです。まして科学が未発達な時代の人々が大災害に遭った時、後の我々からすれば現実離れしているとしか思えない内容を持つ言説を遺すのは当然でしょう。前近代の災害史を考えるためには、そのような言説に注意を払い、本号所収の高橋論文の表現を借りれば、「他者から見聞きする集団化された情報と自分自身の経験知との組みあわせ」から様々な事柄を読み取って現代の課題に活かすことが重要であるとあらためて感じます。
 
 さて、本誌の災害関係特集号は、三・一一以降、七五〇号「特集 原発震災・地震・津波―歴史学の課題」についで早くも二回目になります。もちろんこれで十分であると私たちは考えていません。息長く粘り強く災害史研究を深めたいと考えます。
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