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『歴史評論』編集長つぶやきブログ(編集後記より)

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「王家」特集から考えること

長い間何も変わらずに連綿と続いているものは、いわば空気のようにその存在すら疑われません。それが人知では計り知れぬものであったとすれば、人間がどうこうする筋合いのものではありませんから、何か問題があったとしてもそれを変えようという気分さえ起こらないでしょう。しかし、長い間変わっていないと思い込んでいたにすぎないとすれば、それは永遠不滅のものでなくなります。そして、そこに内包されている矛盾や問題を意識しながら、どのような契機でどんなふうに変化してきたのかを考えることは、人間の力ではどうすることもできないこととして、宿命のように受け入れてしまっていることを変えようとする原動力となります。「王家」をキーワードに中世日本の権力構造を考えようとする今号の特集は、一見連続しているように見える天皇の存在について、それぞれの時代の国家・社会の構造にそくして検討しなければならないことの重要性を改めて思い起こさせてくれます。近年の歴史学は、時代を跨ぐ連続性も意識する傾向が強くなっていますが、人の手が加わったものには超歴史的な存在などほとんどないことを、人びとに向かって喚起するのが歴史学の使命と心得るべきでしょう。
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