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『歴史評論』編集長つぶやきブログ(編集後記より)

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特集「いま、歴史教育は何をめざすのか」によせて

 『大日本地名辞書』で知られる明治の歴史家吉田東伍は、大学での講義のなかで、「「歴史を教へるつてをかしいですな」と徐ろに説き出」し、「歴史は教はるべきものでなく、自ら研究すべきもの」だと指摘していたといいます。これは彼の追悼文集『吉田東伍博士追懐録』の一節にある話(定金右源二による回想)ですが、歴史教育のあり方を考えようとするとき、このエピソードは示唆的です。
歴史を学ぶとは、歴史に向き合う者が主体的にどのように過去の人びとの営みを認識するかということですから、歴史は教え込むものであってはならないということなのでしょう。こうした姿勢は大学に限らず、小中高における歴史教育についても共通に求められるべきものなのだろうと思います。中高の教員を長くやっていたことと、現在の勤務先が大学の教育学部であるせいか、私は歴史教育について発言を求められる機会が近年増えてきました。そのたびごとに、「歴史は教はるべきものでなく、自ら研究すべきもの」であるという指摘を思い出し、それをどのようにしたら実現できるかということを私は考えるようになりました。
歴史教育とは何をやることなのかを問う今号の特集は、その手がかりになりそうです。
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