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『歴史評論』編集長つぶやきブログ(編集後記より)

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第45回大会報告特集 「世界史認識と東アジアⅡ」によせて

近年しばしば、日本列島を取り巻く東アジアの国境問題が話題になります。周辺諸国と日本との間で、それぞれ領有権をめぐって主張の食い違いが生じており、場合によっては、当該周辺地域で生活している人びとの安全が脅かされる事態も起こっているとされます。国境問題はナショナリズムを喚起する契機になりやすく、実際、そうした問題が注目されるほどナショナリズムを煽る言説が溢れます。しかし、歴史的な経緯を検証してみれば、いま問題となっているいくつかの国境問題はそれぞれ事情が異なっており、これらをすべて一律に考えることはできません。さらに巨視的にみれば、こうした国境問題が深刻な問題として立ち現れたのはおおよそ近代以降であることにも留意が必要ではないでしょうか。
そもそも前近代は所有の観念が近代以降とは異なっており、そうした歴史から学ぶとするならば、何が何でもどちらかのものにしなければならないという発想そのものを相対化するべきでしょう。とはいえ、現実の問題としての国境問題を解決するにはそう容易いことではないことも確かです。
「世界史認識と東アジア」という大会テーマは、東アジアの矛盾と共同の可能性をどこまで明らかにできたでしょうか。
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