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『歴史評論』編集長つぶやきブログ(編集後記より)

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特集「「奥」からみる近世武家社会」に寄せて

現代において世襲制は批判の対象ですが、過去を振り返れば、権力は長い間、世襲によって担われてきました。そして、特定の血統を継承する家の当主が権力を担う仕組みは、家父長制の家制度と結びついて、男性優位社会の基盤でした。ですから、この問題を歴史的に追究していくことは、ジェンダーを克服するうえで重要な課題であることは明らかです。
今号の特集で扱われた近世の将軍家・大名家は、必ずしも代々順調に世襲制が機能してその地位が継承されたわけではありません。領主の正室に子がいない場合に備えて側室が置かれたほか、側室を含めて実子がいない場合は、同じ血統の家を頼って養子が迎えられました。その血筋ではない家が頼られることもありました。そこまでしなければならないというのは、世襲によってその権力体を維持することにかなりの無理があったということなのでしょう。
いま、皇位継承の将来を慮って女系天皇を認めるかどうかが話題になっています。しかし、世襲制と、男女同権社会の基盤となる一夫一妻制とが矛盾するものである以上、世襲によって継承されることが当然とされる制度そのものの是非について、もっと議論があるべきではないでしょうか。


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